「100年記念祭をすばらしいものに!」という95年記念祭からの申し送りを受けてスタートした百年記念祭でしたが、経過を振り返ると「コロナウイルス感染の拡大と変異による長期化との闘い」に終始した感が否めないところです。
開催に向けた準備は、旧制高校から新制大学までの会員を一同に擁する全国唯一の同窓組織として、これまでの歴史の確認と未来に引き継ぐものにすることをテーマに進めました。先ずは、会員に開催方針等を提起するため、過去の記念祭の取組の振り返りから始まり、会員相互の親睦、世代間交流にとどまらず、「地域とともに歩んできた」これまでの歴史を基に市民参加を広く呼び掛けることを基本にしたところです。2017年同窓会総会での実施決定、募金趣意書の会員への発送等とともに実行委員会を立ち上げ本格的な計画策定を開始。同窓会報(特別号)等で計画内容を周知して気運醸成を図り、参加者募集を1年早めて2019年に始めました。
しかし、本格的な作業開始を決定するはずだった2020年4月の実行委員会は、コロナ禍での対応を議論する会合になってしまい、1年の延期、財政計画の縮小を決定する場となりました。
こうした緊急事態を乗り越えながら、しかも一向に収束の見通せない中で、2021年10月30日㈯に県内在住会員に限定した記念式典のみでの記念祭実施とせざるを得ず、忸怩たる思いがあります。
この間、参加を心待ちにしておられた会員の皆様からの理解と協力、さらには支援を賜り誠に有難うございました。心より感謝申しあげます。
以下、計画のあらましと実施状況を報告します。
詳細は、掲載写真と総合案内資料集「嗚呼乾坤の」と併せてご覧下さい。
[百年記念祭]
ホテルメトロポリタン山形を会場に開催。
・記念講演(中止)
佐藤夏雄氏(理1回)を講師に迎え、南極越冬体験等を基にした講演を市民参加型で企画した。
・記念式典
県内在住会員に限定した参加で開催し、感謝状 贈呈、特別記念論文優秀者及びティーデマン・ふすま賞の表彰等を行った。
・祝賀懇親会(中止)
学生会員の参加、大学サークル活動の演舞等を組入れるなど会員の世代間交流による懇親祝賀会を企画した。
・寮歌を歌い継ぐ集い(中止)
旧制高校等で愛唱された寮歌を若い世代に引き継ごうと企画した。
[プレ記念祭]
山形県「文翔館」(旧県庁舎)を会場に開催。
・記念資料展
「ふすま同窓会及び大学小白川キャンパス百年の歩み」をパネル製作、展示した。しかし、小白川図書館での学生向け展示及び大学附属博物館での連携企画は中止した。(パネル内容を総合案内資料集に収録)
・ピアノコンサート(中止)
著名なピアノ奏者三輪郁氏(山形大学教授)による市民参加型演奏会を企画した。
・プレ大学祭(八峰祭)(中止)
八峰祭実行委員会と連携し、市民を大学祭に誘う目的で企画した。(大学祭自体も中止)
[記念碑建立等]
・記念碑建立
「ふすま同窓会百年の碑」を大学キャンパス「ふすまの碑」内に建立し、「ふすまの集い」(2020年10月24日㈯)に併せて除幕した。
・記念植樹
ティーデマン先生所縁の「白樺」を山寺立石寺、大学構内等に植樹した。
[特別記念論文の募集]
学部学生を対象に募集し、最優秀賞1篇、優秀賞1篇を選考した。(論文を総合案内資料集に収録)
[記念誌及び写真誌の編纂]
「五十年誌」に続く「ふすま同窓会百年誌」及び
写真でたどる「ふすま同窓会百年写真誌」を編纂、発行した。
[学生生活、活動支援]
施設環境を整えることにより、学生会員の生活及び活動を支援することとした。
・ふすまリフレシュルームの整備
・催事用テントの贈呈
次回記念祭の開催に向けて記念祭基金の再造成が開始されました。会員相互の連携をさらに深化する取組みを促進しながら、コロナ禍を克服して再びお会いしましょう。
ふすま同窓会100年記念祭開催記念・山形大学小白川キャンパス創設100年記念
「小白川キャンパスの100年〜旧制山形高等学校から山形大学への歩み」
http://museum.yamagata-u.ac.jp/online-exhibitions/fusuma/